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戒名って一体どんなもの?戒名の基本から気になる戒名料までご紹介

  • 更新:2023/12/29
  • 公開:2023/1/17

このような方に読まれています

  • 戒名の付け方をしりたい
  • 戒名っていくらかかるの?
  • 前もって戒名を頂きたい

葬儀を進める上では色々な費用が発生します。
中でも高額な戒名(かいみょう)料について、気になる方は多いようです。
この記事では、戒名に関する基本的な説明から、戒名別の格付けや一般的な相場価格までご紹介します。

戒名とは

仏の弟子となった人に授けられる名前を「戒名」といいます。
元来は出家した人に付けられる名前であり、生前から戒名が付いている人は一定数存在します。
一般的には没後に命名される方が大半で、自家のお墓を建てた菩提寺がある方であれば菩提寺から、菩提寺がなければ葬儀を担当する寺社から命名を受けます。

故人に戒名を付けるのには、故人が浄土にたどり着き暮らしていけるようにするという意味があります。
なお、浄土真宗や日蓮宗などでは宗教観の違いから「法名」「法号」と言い換える場合がありますが、意味合いは戒名と同じです。

戒名の構成について

戒名は様々な種類があり、それに応じて用いられる漢字は変わってきます。
しかし基本的な命名規則は大体決まっており、院号、道号、戒名、位号の順番で付けることが基本です。宗派によって異なった命名規則を持つ場合もあります。

院号

院号は戒名の中でも二番目に格式が高いとされており、本来は天皇や貴族、強い勢力を持った武士などが用いていたとされています。

現代では、菩提寺に対して多大な貢献をした人や、高い地位にある広くから慕われていた人が亡くなった時に付く戒名です。
なお、現代で最も格式が高い戒名は「院殿号」といいます。

実際には院号の方が位は高いのですが、院殿号のほうが一目見て立派な戒名に思えるという理由から、現代では院殿号の方が格上に見られることが多くなっています。

道号

道号は特に信心深い人物に授けられるものです。
故人のことを表す別名、通称のような部分とも言えます。

本来は修業を積んだ僧侶に対して付けられるものでしたが、現在では故人の趣味、住処、気性などから文字をとることが多くなっています。
道号は元々中国から発祥した命名規則で、後世になって日本へ伝来したとされています。

戒名

道号の後ろに付く二文字を戒名といいます。

「◇◇○○居士」の○○に当たる部分が戒名です。もとは仏門に入った人物に授けられる名前でしたが、現代では授戒会という儀式に参加することで、出家していない人でも戒名を授かることができます。
浄土真宗、浄土宗、禅宗など、宗派によって「五十相伝」「帰敬式」「結縁」といったように呼び方は異なりますが、生前に戒名を得られるという点は共通しています。

位号

位号とは、日常会話における「さん」「様」といった位置付けの呼び名に当たります。
故人の年齢、性別、信心深さなどによって数種類から適切な位号が付けられます。なお、故人が20歳未満である場合は、年齢に応じて「水子」や「嬰子、嬰女」など専用の位号を用います。

戒名のランクについて

今までご説明してきたとおり、故人の社会的地位や信心深さ、お寺との関係等に応じて授けられる戒名は変わってきます。

一般的な戒名をランクが高い順に並べると、「院居士・院大姉」「院信士・院信女」「居士・大姉」「信士・信女」という順番になります。

戒名というシステムが庶民にまで広まったのは江戸時代頃とされており、当時は故人の社会的地位によって付けることができる戒名が決まっていました。

現代における戒名の区分は当時の名残であり、実際に社会的地位が高い人や、菩提寺に対して長年貢献し続けてきた人が亡くなった時には、当時の皇族・貴族と同じ様な戒名が授けられやすくなっています。

なお、当時の戒名ランクの高さと命名された人数は反比例しており、最も多く命名されているのは最も社会的に格の低い「信士・信女」となっています。

位牌への戒名入れについて

仏教式で葬儀を行う場合、戒名を刻んだ白木製の位牌を祭壇に設置します。

四十九日を過ぎると漆塗りの位牌を用意し、仏壇に飾ることが基本的な作法となっています。
位牌に戒名を刻む際は、表面に戒名、裏面に生前の俗名と没日、享年を記すのが一般的です。

戒名を付けていない場合は、表面に俗名を記し、裏面には没日と享年を記す形になります。俗名の下には「霊位」と付けることで戒名の代わりとすることができます。
なお、開眼供養を依頼する際にも戒名の有無は関係してきます。菩提寺へ依頼する場合は特別気にすることはありませんが、手近なお寺へ依頼する場合は戒名がないことを事前に伝えておきましょう。

戒名料について

僧侶に戒名を授けてもらう場合、お布施を「戒名料」という名目で支払うことが慣習となっています。
宗派や地域などによって相場は異なりますが、一般的な戒名料の相場は以下のとおりです。

・院居士・院大姉:100万円から
・院信士・院信女:50万円から100万円
・居士・大姉:50万円から80万円
・信士・信女:30万円から50万円

なお、戒名料は僧侶に対する感謝を表す目的で包むお金です。
つまり、高額な戒名料を包んでも長い戒名が付くとは限りません。

遺族側が支払える金額を払う形で問題ないでしょう。
また、上記でご紹介したのはあくまでも一般的な相場です。

遺族とお寺の関係性や地域によって、相場よりも安い、あるいは高い可能性があります。
支払うべき金額が分からない場合、お寺の僧侶に直接伺ってみると目安を教えてもらえるでしょう。

まとめ

戒名は仏門に入ったことを示す名前であり、故人の地位やお寺に対する寄与度合いなどによって変わってきます。
どういった人でも戒名は二文字ですが、院号・道号、位号に関しては先述した要因で有無や文字数が変わってきます。

また、戒名料は僧侶が戒名を授けてくれることに対するお布施であり、高い額を包んだからといって昔の貴族や将軍のような戒名が付くとは限りません。
経済的、精神的に後悔がないように、家族や親族、お寺に相談した上で準備を進めていきましょう。

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