葬祭ディレクターとは
葬祭ディレクターとは、「葬祭ディレクター技能審査協会」が認定する資格です。
葬儀業界で働く上での知識とスキルを測る検定として平成8年に始まりました。
厚生労働省の認可を受け、現在日本全国に18,000人以上の葬祭ディレクターが生まれています。
葬儀会社で働く上での必須資格ではありませんが、認定を持っていることで一つの信用になり、また葬儀業界で働く人々の社会的地位向上を図ることも目的とされています。
受験資格は2級が業務経験2年以上の人、1級が業務経験5年以上、もしくは2級合格から2年を経た人が対象です。
参考書や問題集も用意され、毎年多くの人が専門性の証明として受験しています。
各宗派のしきたりなどに精通している
仏式、神式、キリスト教式の他、最近では無宗教式や家族葬など、葬儀のやり方は多様化しています。
座学の知識だけでなく、業界での多様な実例を経験している葬祭ディレクターであれば、希少宗教の葬儀を行う際も安心です。
特に日本のキリスト教式の葬儀では、欧米のキリスト教葬儀にはない日本独自の慣習などが複雑に組み合わさっており、それを参列者の方々にも戸惑いのない様に案内状に補足を追記してくれたり、当日も弔問客をスムーズに誘導してくれたりする存在だと心強いものです。
各宗派の違いを認識しているということは、一つ一つの宗教のしきたりの意味に熟知していることも意味します。
こんなときは葬祭ディレクターに相談を
葬祭ディレクターの認定を持った人は全国に18,000人もいるので、ぜひ信頼に足る人材を活用して、分からないこと、頼りたい部分は相談してみましょう。葬祭ディレクターの面目躍如になる二つの好例を解説します。
生前に準備しておきたい
生前から葬儀の準備を行う方が増えています。
終活の一環として、ご自身が希望する葬儀を、費用面含め生前に相談を行います。
葬儀社も一般の方に向けたイベントなどを開催し、葬儀に対する敷居が低くなってきてる側面もあります。
インターネットで一括見積りも可能ですが、花の種類や料理の細かい内容など、やはり対面で相談しなければ具体的な金額までは確定しません。
その時にも親身に内訳を公開し、納得のいく相談に付き合ってくれる葬祭ディレクターがいれば心強いものです。
喪主や遺族の負担を減らしたい
身内が亡くなってから、遺族は非日常の葬儀という儀式に向かって大変忙しくなります。
病院から自宅への配送に始まり、通夜と葬儀の日時を決めてからはその案内状の作成、発送など、いずれもしきたりも分からない不慣れな作業ばかりです。
特に喪主は、葬儀の値段にしても祭壇のレイアウトにしても、最終判断を都度仰がれるので、悲しみに浸る間もありません。
そこに喪主としての挨拶スピーチの文言も考えなければいけません。
そんな時こそ葬祭ディレクターを頼りましょう。
定例文の案内状などは、正しい言葉使いに長けた専門職である彼らに任せた方が間違いない文章を作ってくれます。
また、喪主としての要のスピーチ以外の、葬儀の開会の挨拶などは代わりの進行をスタッフとして対応してくれます。
まとめ
「葬祭ディレクターの資格」は、葬儀に対する一定の基準に基づいった知識を持っていると証明された方達です。
実際に葬儀にも従事されているので、葬儀に関する不安や疑問は何でも聞いてみるとよいでしょう。
大事なセレモニーを、信頼できるスタッフに任せたいものですね。