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忌引きメールの返信どうしてますか?注意点などを解説

  • 更新:2023/12/29
  • 公開:2023/2/27

このような方に読まれています

  • 同僚・部下から忌引き連絡をもらった
  • メールできたけれどフランクに返信してもいいのかな?

忌引きを知らせる手段として、メールは比較的よく用いられる方法です。

しかし、事前に何も知らされずに訃報を知らせるメールが来たら、困惑してしまう方が多いのではないでしょうか。
この記事では、忌引きメールに対する返信を行う際に知っておくべきマナーや、実際にどういった書き方をするべきか等をご紹介します。

忌引きとは

忌引きとは、身近な親族が亡くなった時に仕事を休んで喪に服することをいいます。一般的には、自分あるいは配偶者から2親等以内、あるいは同居している3親等の方が亡くなった場合に忌引き休暇が認められるケースが多く見られます。

具体的には、自分および配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、子、孫が2親等以内に該当します。3親等には、曾祖父母、伯父・伯母、姪・甥、ひ孫が該当します。
なお、忌引き休暇は自分と故人の続柄に応じて1~10日ほどを認めている企業が大半です。

一般的な忌中は49~50日、喪中は1年であることを考えると短いですが、忌引き休暇は葬儀と通夜の用意および実施、それに伴う役所手続きを済ませる期間として設けられています。

忌引きメールは適切?

忌引きの挨拶は基本的に口頭、または電話で伝えてから忌引きメールを送ることが社会的なマナーとされています。

しかし、会社にいるタイミングで訃報を知るとは限りません。そして、精神的なショックから立ち直るまでは直接喋ったり、外出したりすることが難しい人も居るようです。

その他、何らかの理由で忌引きの連絡が遅れそうな場合、まずメールで忌引きのお知らせをするのは問題ないことです。
そして、メールで忌引きのお知らせを受け取った場合は、返信に関してもメールで済ませて問題ありません。

ただし、忌引きをメールで伝えるのであれば、気持ちや状況が落ち着いた時点で改めて口頭で伝えることが礼儀となっているようです。

忌引きメールの構成

基本的に、忌引きメールは必要な情報のみを分かりやすく伝えるように書くものです。
文面に起こすと短くなることが一般的ですが、短い分だけ書く内容には工夫が必要です。

タイトル

忌引きメールは、タイトル部分に葬儀に関する連絡である事と、発信者の氏名が記載されていることが一般的です。
メールを開く前に要件と差出人を明らかにしておくことで、迷惑メールだと勘違いされるリスクを下げることができます。

特に多方面からお悔やみのメールを受け取っている相手に送る場合、誰から送られたメールかを直ぐに判別できるように、日ごろ用いている呼び名や差出人の名前をタイトルにしておくことは必須ともいえます。

無題や、「実は...」のように含みのある題名は避け、簡潔なタイトルを心がけましょう。例えば、「忌引に関する連絡」など、シンプルなものが好ましいでしょう。

本文

メールの本文では、故人の名前と亡くなった日付、自分と故人がどういった間柄か、葬儀や通夜を開く日時、そして葬儀場の場所に関する情報は最低限必要です。

忌引きメールでは時候の挨拶や「拝啓」「敬具」といった表現は省略して、最初から本題に入るようにしましょう。相手方は葬儀関連の準備で忙しいことがほとんどなので、直ぐに目を通せるように配慮しておくことが大事です。

もし会社向けに忌引き休暇の申請を兼ねてメールを送る場合、申請する休暇日数と、不在中の連絡先番号、自分が喪主であるか等も表記することが一般的です。

忌引き休暇は、亡くなった方と申請者本人の間柄や、申請者が喪主かどうかなどで取得できる日数を決める企業が大半です。前もって口頭で伝えておくのがマナーですが、メールでも表記しておくと形として残すことができます。

なお、基本的にはビジネス向けの文体で書くべきですが、発信者が親しい友人や同僚などである場合は多少やわらかい書き方でも問題ありません。

ただし、絵文字や顔文字などは軽薄な印象を与えてしまうほか、受信側の通信端末によっては文字化けして読めなくなる可能性もあります。そして、機種依存文字あるいは環境依存文字も読めなくなる場合があるので使用は避けるべきです。

忌引きメールへ返信する際のポイント

忌引きメールが送られてきた場合は、気づいたタイミングで返信することがマナーです。忌引きメールを受け取ったタイミングでは相手が精神的にショックを受けている状態だと思われるので、返信内容には特に気を配る必要があります。

ここからは忌引きメールに返信する上で気を付けるべきポイントと、実際にどう書けば良いのかをご紹介します。

故人の死因には触れない

メールに限った話ではありませんが、返信する際には故人の死因を尋ねないようにすることがマナーです。生前親しかった人であれば、故人が亡くなった理由が気になってしまう事は充分考えられます。

とは言え、訃報のお知らせを受けて死因を気にすることは遺族に対して失礼に当たります。
たとえ理由が気になったとしても、遺族にとって故人が亡くなった時の様子を思い出すことは辛いはずなので避けるべきです。

忌み言葉は使用しない

お悔やみの手紙や弔電などにも言えることですが、忌み言葉は不幸を連想させるので使わないようにしましょう。
知らないと使ってしまいやすい忌み言葉としては「重ね重ね」「重々」「益々」といった重ね言葉や、「追って」「重ねて」「再び」等の繰り返しを連想させる言葉などがあげられます。

その他「四(死)」や「九(苦)」が含まれる言葉や、「死ぬ」「亡くなった」「生きる」といった直接的な表現は避けるべきです。
忌み言葉に関しては省く、もしくは言い換える事で対応できます。ご逝去、生前など、意味合いは同じでも直接的でなければマナー違反ではありません。

宗教の違いに気を配る

単純に不幸を連想するような言葉以外にも、相手方の宗教によっては避けるべき表現が幾つかあります。
仏教の場合は「浮かばれぬ」「迷う」、神道宗教やキリスト教の場合は「ご冥福」「冥土」「成仏」「供養」などが忌み言葉に該当します。

仏教の忌み言葉は、故人の魂が迷わず極楽浄土まで浮かんでいけるように、と願うことから避けられている表現です。
基本的に、相手方の宗教と異なる宗教で用いられる言葉は避けることがマナーです。例えば、仏教用語は神道やキリスト教では避けるべきです。

故人が没したことを、キリスト教では「召天」、神道では「永別」と言い換えるのが一般的です。

なお、仏教の中でも浄土真宗の場合は「ご冥福」という表現は避けるようにします。故人は没後直ぐに成仏すると考えられており、喪中や忌中に関係した言葉は適していないので注意が必要です。

遺族ならびに故人の宗派が明確に分かっていないのであれば、宗教用語と思われる表現は使わないようにするのが無難です。

文章は最後に読み返す

返信内容が一度書きあがったら、送信する前に改めて読み返すようにしましょう。書き損じや忌み言葉を客観的に見直せるので、書きながらだと見逃しやすいミスを発見できる可能性があります。

特に故人の敬称は間違いやすいポイントです。忌引きの連絡では、他者の父親は「ご尊父様」、母親は「ご母堂様」、夫は「ご夫君様」、妻は「ご令室様」と言い換えることがマナーとされています。

そして、忌引きメールでは文章をこまめに改行して内容を読み取りやすいように工夫することも大事です。話題を区切りたい所で1行分の空白を作るようにすると一層良いです。
メールを読み返す際には伝えたいことを手短に要約できているか、同じようなことを繰り返し書いていないか等を特に意識することが忌引きメールの質を上げるポイントです。

忌引きメールの返信例1

忌引きメールに対する返信例をご紹介します。以下で紹介するのは、社内の上司から忌引きメールを頂いた時の返信内容例です。

件名:お悔やみ申し上げます【部門:差出人名前】

【相手の名前・役職(ある場合)】

この度は◇◇様のご逝去に際し、心よりお悔やみ申し上げます。

心身ともにおつらい時期かと存じますが、
お体を損なわれることのないよう、
どうぞご無理をなさらずにご自愛ください。

私たちでお手伝いすることがありましたら
いつでもご連絡ください。

上記の文例以外にも「略儀ながらメールにて失礼いたします」や「皆様にもよろしくお伝えください」といった言葉を結びの一言の前に添えておくと、メールでも丁寧に感謝を伝えていることを表現しやすくなります。

忌引きメールの返信例2

続けて、親戚や友人などから忌引きメールを受け取った場合の返信内容例です。

件名:○○よりお悔やみ申し上げます

ご尊父様のご逝去を知り、大変驚いております。

今はまだ、突然の事で何も考えられない事と思いますが、
どうか気を落とされず、お体に気を付けてください。

私に出来る事がありましたら、いつでもご連絡下さい。

なお「ご尊父様」や「ご逝去」という文体は目上の人に対して使う表現なので、特に親族に向けたメールである場合は「○○様」「心からお悔やみ申し上げます」といった表現に言い換えても問題はありません。

まとめ

忌引きメールを受け取った場合の対応や、返信を行う際に気を付けるべきことを解説しました。実際に忌引きメールを受け取ることはそう多くないと思われますが、返信する際には多様なマナーが存在します。

お悔やみの気持ちを適切な形で表現するには、当記事で紹介したメールの文例や避けるべき言葉などを参考にして返信を行うように心がけましょう。

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