葬儀の受付の仕事ってどうすれば良いの?基本から注意点まで解説
知人の葬儀に参列することになった際に、受付を任されることがあるかもしれません。
葬儀の受付を経験することはあまりないので、いざ任されると仕事内容や準備に関して不安になりますよね。
遺族にとっても、どのような観点からお任せする人を選べば良いかなど、疑問に思うこともあるでしょう。
そこでこの記事では、葬儀の受付の基本と注意点について解説します。
受付には誰が相応しい?
葬儀の日取りが決まったら、できるだけ早く受付の担当者を決めなければなりません。
以下では受付の担当者として相応しいのはどんな関係性の人なのか、また何人お願いすればよいのか解説します。
相応しい人物
一般的に、葬儀の受付は直系の親族ではなく、喪主と親しかった友人や会社関係の方、または遠い親戚に任せるのが良いとされています。
直系の親族は葬儀の準備に忙しく、気持ちの整理がついていない場合もあるため、受付をお任せするのはなかなか難しいでしょう。
ただし、葬儀の受付担当者には高額な香典の管理を任せることになるため、信頼できる人物を選ぶ必要があります。
必要な人数
受付に必要な人数は葬儀の規模によって変動します。
会葬者が数百人規模の大きな葬儀であれば受付の列も長くなるので、1列だけでは混雑してしまいます。
状況に応じて2列、3列と列を増やす必要があるため、葬儀の規模に比例して受付の人数も増員すると良いでしょう。
葬儀の規模に関わらず、最低でも3人は受付の担当者が必要です。
香典を受け取る係と芳名帳(ほうめいちょう)に氏名や住所の記入を促す係、返礼品を渡す係、これらを別々に担当するとスムーズです。
特に会葬者が集中する時間帯は1人で対応するのが困難なため、前もって受付に3人配置することをおすすめします。
受付の仕事内容
受付の最も重要な仕事は香典の管理ですが、他にも気にすべきこと、対応すべきことが数多くあります。
ここでは受付開始前と開始後に分けて、受付担当者が果たすべき役割を解説します。
受付開始前:事前準備
まずは、トイレや喫煙所、待合室など、葬儀会場全体の構造を把握しておきましょう。
葬儀の1時間前には会場に着いて事前に確認しておくことが重要です。
それぞれの場所が分かったら、受付の備品も確認します。
芳名帳、ペン、香典受け、返礼品などが揃っているか確認し、足りないものがあれば葬儀場のスタッフに相談するなど対応しましょう。
また、返礼品の受け渡し方法も確認が必要です。余裕があれば、会葬者が芳名帳に記入する際に使うペンを手渡しできるよう、手元に用意しておくと良いでしょう。
もちろん受付が立て込んでいる時は手渡ししなくても問題はありませんが、ペンを渡すひと手間がより親切な印象を与えます。
受付開始後:参列者対応
葬儀開始後の主な仕事は、香典の受け取りと芳名帳への記入のお願いです。
芳名帳には氏名や住所などの必要事項を記入してもらいます。
また、お悔やみの言葉をかけて下さる会葬者に対し、受付からも労いの言葉を返します。
受付は葬儀の顔となる重要な役割のため、会葬者に失礼のないように1人ひとり丁寧に対応する必要があります。
受付担当者が注意すべきこと
葬儀の受付担当者は会葬者に対して礼節を重んじて対応する必要があります。
受付に立つということは、仮に故人の親戚ではないとしても、会葬者からは葬儀の主催者側として見られるものです。
そのため、丁寧に対応しなかった場合は故人の関係者全員に迷惑をかけてしまいます。
適切な対応ができるように、挨拶や服装のマナー、会場に関して知っておくべきことを以下でご紹介します。
挨拶を予習しておこう
葬儀の受付では会葬者から複数回にわたって香典を受け取ります。
その際、「ありがとうございます」「すみません」といった言葉は使いません。
これらは日常生活で当たり前のように使う言葉ですが、葬儀の受付で香典を受け取る際には相応しくないと考えられています。
香典を受け取る際は「お預かりします」という言葉と共に両手で丁寧に受け取り、深々とお辞儀をするのがマナーです。
服装のマナーを守ろう
当然のことながら、受付担当者も喪服を着用します。
受付担当者固有の喪服のマナーはありませんが、間違った認識のまま喪服を準備してしまわないためにも、一度マナーを確認しておくと良いでしょう。
また、他の会葬者に比べて多くの人と挨拶を交わすことになるため、特に喪服の手入れには気を配ります。
だらしない印象を与えてしまわないよう、できるだけ事前に着用してよれがないか、埃が付いていないか確認することをお勧めします。
会場のことを知っておこう
事前準備の項目でも触れましたが、受付に立っていると会葬者からトイレや更衣室、喫煙所などの場所について尋ねられることがあります。
会葬者は受付の担当者は当然知っているものとして質問してくるため、すぐに伝えられるよう前もって理解しておく必要があります。
まとめ
この記事では、受付の担当に適している人や人数、受付の仕事の基本、そして注意点について解説しました。
人生において葬儀に参列することは少なく、受付担当となると尚更です。
だからこそ、受付担当を任されたら、故人のためにも滞りなく行いたいものですね。